マリー・アントワネットというと、『ベルサイユのばら』のイメージからか、薔薇が連想されることが多いように思います。
もちろん薔薇の香りは、とても好んでいたようで、ローズウォーターや入浴用のサシェなどを愛用していました。
アントワネットに香水、化粧品、香り付手袋などを調香していた一人が、ジャン=ルイ・ファージョンです。
ファージョンに1781年の初夏に依頼した品に、「プチ・トリアノンを香水瓶に閉じ込めたような」香りと、「男らしくエレガントで威張ったところのない男性」へ捧げる香りがあります。
この逸話は、2012年宝塚歌劇団星組公演『ジャン・ルイ・ファージョン ー王妃の調香師ー』にも描かれていました。
アントワネットは、愛したプチ・トリアノンに8年後に別れを告げることになろうとは、この時、想像もしなかったでしょう。
ジャン=ルイ・ファージョンは、エリザベト・ド・フェドー著「マリー・アントワネットの調香師 ジャン・ルイ・ファージョンの秘められた生涯」に詳しいです。
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