『啓蒙の世紀を生きた女性たち』5回目の今日は、ナポレオンの時代の女性たちでした。
皇后ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネ、タリアン夫人テレーズ・カバリュス、ジュリエット・レカミエ夫人。
知性と美しさを武器に生き抜いた、魅力的な女性たちです。
女性ならではの狡さもありながら愛し愛された彼女たちは、過酷な革命の時代を生き抜いたから強く、死と隣り合わせの恐怖も知っているから優雅に微笑むのでしょう。
ナポレオンという稀代の英雄に愛されたジョゼフィーヌ、ナポレオンに疎まれたタリアン夫人とレカミエ夫人。
愛の力で時代を動かした女性たちだと思います。
そして、もう一人、財務長官ジャック・ネッケルの娘として知られるジェルメーヌ・ド・スタール夫人。
女性が実名で本を出版するのが困難な時代に、戯曲、小説、評論を発表し、時代が許す限り自由に生きた女性です。
ナルボンヌ=ララ伯爵、リビング伯爵、「アドルフ」で知られる作家で政治家のバンジャマン・コンスタンとの恋も、スタール夫人の人生を彩りました。
革命期には亡命貴族の援助をし、前述のタリアン夫人とレカミエ夫人はスタール夫人を介して人生最後の伴侶と出会っています。
池田理代子氏の「栄光のナポレオン ーエロイカー」では、「ベルサイユのばら」の登場人物ロザリーと息子のフランソワがスタール夫人を頼ってスイスに亡命しました。
様々な女性たちを取り上げた講座も残り1回になりました。
次回はマリー=アントワネットの遺児マリー=テレーズを中心に、王政復古を辿ります。
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