2021.09.23 09:15二人の皇女の人生マリー=アントワネットとマリー=ルイーズは、ハプスブルク家に生まれ、外交政策の一環としてフランスに嫁いだ大公女です。マリー=アントワネットはフランス王国ブルボン朝5代目の王ルイ16世妃、マリー=ルイーズはフランス帝国ボナパルト朝初代ナポレオン1世妃。マリー=アントワネットの結婚は1770年5月16日、マリー=ルイーズは1810年4月1日です。この間にフランス革命が起こり、フランス革命戦争、ナポレオン戦争の末、神聖ローマ帝国は消滅。マリー=アントワネットの父フランツ1世シュテファンは神聖ローマ帝国皇帝でしたが、マリー=ルイーズの父フランツは神聖ローマ皇帝フランツ2世からオーストリア帝国皇帝フランツ1世になりました。マリー=ルイーズの父は、アントワネットの...
2021.09.21 08:15ライヒシュタット公爵フランツナポレオン2世という名で知られている、ライヒシュタット公爵フランツ。1811年3月20日に誕生した時は、ローマ王ナポレオン=フランソワ皇子として、フランスの未来の皇帝の地位を約束されていたはずでした。ナポレオン=フランソワの運命が変わったのは、父ナポレオン・ボナパルトが1812年にロシア遠征で大敗を喫し、その後リュッツェンの戦い、パウツェンの戦いで勝利したものの、ライプツィヒの戦いの大敗を受けてのことです。1814年にパリ開城の後、ナポレオン・ボナパルトはエルバ島に流刑となり、ナポレオン=フランソワと母マリー=ルイーズはパリを脱出し、マリー=ルイーズの祖国、オーストリアの保護を受けることになりました。ナポレオン1世のヨーロッパ支配の爪痕は深く、ウィーン...
2021.09.17 06:00皇女の選択マリー=ルイーズが選んだ結婚相手は、16歳年上のアダム=アルベルト・フォン・ナイペルク伯爵。オーストリア大皇女としてナポレオン・ボナパルトと望まぬ結婚を強いられたマリー=ルイーズは、ナポレオンがエルバ島流刑になった後、前皇后ジョゼフィーヌとナポレオンの離婚をローマ教皇が認めていなかったこと、ナポレオンにはマリア・ヴァレフスカという愛人がおり、二人の間には息子までいたこと等、初めて知る事実に打ちのめされました。その頃、エクス・レ・バンへ静養に行くマリー=ルイーズの護衛兼監視として同行したのがナイペルク伯爵。以前にも二人に邂逅はありましたが、意識したことはありませんでした。数ヶ月にわたる静養の旅で、二人の心は徐々に近づきます。しかし、互いに配偶者がいる身。...
2021.09.15 05:10よみうりカルチャー恵比寿 10月期開講のお知らせ『啓蒙の世紀を生きた女性たち ~ヴェルサイユ、パリ、再びヴェルサイユ~』よみうりカルチャー恵比寿にて、10月12日より開講します。啓蒙の世紀といわれる18世紀。様々な身分に生まれ、生きた様々な身分の女性たちの足跡を辿ります。詳細は、下記にてご確認ください。
2021.09.11 08:45王妃のブレスレットマリー・アントワネットが1776年に購入したブレスレットが、オークションに出品されます。これは首飾り事件で知られ宝石商「BOEHMER ET BASSENGE」から購入したもので、革命勃発後に甥のオーストリア皇帝フランツ1世に預けられた、宝石の一つだそうです。分散してフランス国外に持ち出されたマリー・アントワネットの宝石類は、娘のマリー・テレーズに受け継がれました。このブレスレットも、マリー・テレーズが身につけたものです。
2021.09.09 06:30よみうりカルチャー横浜 10月期開講のお知らせ『フランスに嫁いだ二人の皇女 ~マリー・アントワネットとマリー・ルイーズ~』よみうりカルチャー横浜にて、10月13日より開講します。ハプスブルク家の皇女は、王妃・帝妃として、母として、女性として、何を思い、生きたのか。詳細は、下記にてご確認ください。
2021.09.04 13:20最後の騎士1755年9月4日、スウェーデンでハンス=アクセル・フォン・フェルセンは誕生しました。王家に次ぐ名門貴族、フェルセン家の長男として、ハンス=アクセルの前途には輝かしい未来が待ち受けていたはずですが、ヨーロッパ遊学の最後に訪れたフランスで、彼の人生は大きく変わってしまいます。運命の人マリー=アントワネットはフランス王太子妃。1774年にはフランス王妃になる女性でした。パリ・オペラ座の仮面舞踏会で二人は恋に落ちたといわれていますが、フェルセンはフランス到着後、すぐにヴェルサイユの宮廷に伺候しています。フェルセン伯爵がアントワネットに近づいたのは、グスタフ3世の対フランス政策の情報収集が目的だったともされています。しかし、フェルセンは縁談を全て断り、アントワ...
2021.09.03 05:30前期最終授業は『ロミオとジュリエット』今日はインテリアデザイン科の前期終了日でした。前回から舞台芸術をテーマに進めていて、古代の円形劇場、シェイクスピアが活躍したグローブ座などの歴史的な舞台。現代の歌舞伎座や帝国劇場、宝塚大劇場の盆やセリ、花道、宙吊りの効果、さらに衣裳が与える情報と効果などを例を挙げて話しました。今回は「ロミオとジュリエット」を中心とした講義。原作では16歳と13歳、ミュージカル版では18歳と16歳の二人が恋に落ち、結婚し、死に至る5日間の物語は、学生たちの柔らかい感性に触れてほしい作品と思います。私自身は小学校6年生、ジュリエットとほぼ同年齢の頃に旺文社文庫の「ロミオとジュリエット」を読みました。憎み合う家に翻弄されるロミオとジュリエットが悲しく、マーキューシオもティボ...